
まずは、上の画像をご覧下さい。何かお分かりでしょうか?
そうです。この無秩序に絡まりあうケーブルこそがタイの電気を支える電線なのです。
慣れてしまえば、全く気にならない普通の日常の光景なのですが、住み始めた頃は、頭上や手の届く範囲へ垂れ下がっている束の電線や、道路端に無造作に置かれた電線に対し、恐怖と驚きを感じていました。
電線の修理業者の人は、普通に触っていますし、触って大丈夫なものなのでしょうか?
今日は、タイの電線の謎に迫りたいと思います。
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こんなに絡まっていて感電しないのか
タイの電線は、マイクロソフト社の元会長のビル・ゲイツ氏が2016年に自身のFacebookにタイの電線の危険な様子を指摘して一躍話題になりました。
実際にタイでは、雨季(6月~10月)に雨が特に酷く、また道路の水はけが悪いので、洪水による死亡事故にも繋がる感電事例が多いです。
他には、プールで水遊びをしていて感電したり、排水工事中に誤って電線に触れて感電したり、コンドミニアムやホテルのシャワー中に感電したりと感電事例が絶えません。
タイの大きな水害として、2011年のアユタヤ大洪水が記憶に新しいかと思います。
その際、浸水時に冷蔵庫などの電化製品に触れたり、水の中を歩いたことによる漏電による感電死が3ヵ月の間に約40人程報告されています。

絡まる夜の電線

撤去寸前の電線
バンコク電線・通信線地中化計画とは
予算517億バーツ(約1,700億円)を投じ、バンコク、サムットプラカーン県とノンタブリ県で2020年末までに地下に延べ127kmの共同溝を整備し、配電線と通信線の地中化をして電柱をなくす計画
MEA(首都圏配電公社)は、2016年6月30日、TOT(国営通信会社)と共同で上記の配電線と通信線の地中化計画を発表しました。
最近、気づいたのですが、現時点で既にスクンビットの偶数側の電線って無くなっていませんか?
奇数側の撤去工事は、先週の土日で見かけました。
それもそのはず。実は、スクンビット通りでも撤去工事が17年11月15日から着手され始めました。つい最近ですね。
着手された工事区間は、スクンビットソイ1からソイ77までの約6kmの区間で、複雑な電線や配電が絡みついた544本の電柱を2017年12月25日までに撤去完了を目指すそうです。
ということは、今年のクリスマスには、電線や電柱が無いかもしれません。

夜のスクンビット通り(奇数側)で撤去作業する作業員
プチ情報 電源と電圧について
タイの電圧は、日本の約2倍の220Vと日本より高い電圧で周波数は50Hzです。よって、100V仕様の日本の電化製品はそのまま使用することができません。(炊飯器、ドライヤー等)使用する為には、変圧器やコンセント用アダプターが必須です。
タイのコンセントは、平ピン3つ穴のBFタイプと丸ピン2つ穴のCタイプが主流です。(根本的に電圧が異なる為、変圧器は必要となりますが、ホテルやコンドミニアムによっては、日本と同じAタイプもあります)

※但し、日本で購入したi-phoneの充電器やノートパソコンは、変圧器やコンセント用アダプター無しでそのままコンセントに挿して使用できています。
まとめ
やはり、無造作に絡まり、垂れ下がっている電線は、非常に危険ということが分かりました。
その結果、バンコク市内では、撤去工事が始まったということです。撤去工事業者の方も夜の作業も見かけますので、くれぐれも感電には、ご注意いただきたいです。
私も今後、漏電の危険性がある雨降りの日は、特に注意して道を歩きたいと思います。
皆様も道端に溢れている電線やケーブルには不用意には触れず、お気を付け下さいませ。
白鳥
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